「くれない老人」を嘆く
曽野綾子
80万部も売れたそう。曽野綾子さんはその当時80歳になった方だ。
まず最初に出てきた言葉は、
「・・・してもらって当然」と言う
70才以上の老人が増えている、と曽野さんは嘆いている。
「老人だから、・・してもらって当たり前」、
他人を当てにして、自分で動こうとしない。
言い方を変えると、
「友達が手伝ってくれない」
「女房が一緒に行ってくれない」という風に、
「・・してくれない」とぼやくようになる。
つまりこの様な人のことを、
曽野さんは「くれない族」と言っている。
これを言い出したら、老化の始まりであり、
この頻度で老化度が分かるそうである。
昔の老人、つまり戦争体験を持っている人達は、
危機に対して自分で身を守らねば命が危ないことを知っていた。
今の老人は自分で何とかしようとする才覚が足りない。
全てを人に頼り、国が何とかすべきだと文句を言う。
バスの中でこのようなことをはなす3人組のおばさま方に会いました。おばさま方は女子高出身らしく、とても落ち着ついたたたずまいでした。3人は「子ども、孫、旦那ともつかず離れずがいいのよ」
と話していました。
一人は
「わたし息子(既婚)可愛んだけどさ、息子ん家に遊びに行ったら息子がお茶淹れてくれて、、ああ、お嫁さんでなく息子がこんなことをするなんて(泣)、って思ったのよ」
「いつも淹れてるの?オヨメさんは?」と他のおばさまが聞くと、
「そうみたい。『彼女も忙しそうだし、頼むのもめんどうだから、自分が淹れるんだよ!』」だって!ちょっと苛立ってましたね。。
どうやら、彼女はみんなに同意して欲しがったみたい。。ところが友人は…
「今の若いひとはみんなそんなものよ。フルで働いてたり、パートしてるから、お互いできることをやるのよ」
さすがです。
そして、件の曽野綾子さんの話になったのです。
素敵だわ、と思い拝聴させていただきました。
やはり自分より年上の方のお話は心に響きます。
そして、すぐお茶淹れてくれる息子に育ち、ほんと素敵な息子さんだわ!と思いました。