続けよう!サニらいと、の楽日記

サニらいとの楽日記

美と背徳の世界 ドリアングレイの肖像を読んだ!


面白かった!!背徳感や、美しさ、若さの素晴らしさ等。絵を書くバジルに崇拝されて、肖像画ができあがり、ヘンリー卿と出合い、少しずつ人生が狂ってくる。
ロミオとジュリエットを観劇したあとのシビルとの出合い、そのひどい結末と感情の処理の仕方などがヘンリー卿から感化されたものとは言え
あまり知性ある人間的な感じがせず、邪悪さを感じた。それが自分の肖像画にも現れたようだ。

37歳で自堕落な感じ、何人かと付き合っても数年でダメになり、名声も落ち、、そしてバジルにののしられた絵でかっとして人も殺す。その後5年くらいご無沙汰で、もう縁もないアンリをわざわざよんで、、殺人の後始末。彼は化学や薬に強い人だから、消し去ったのだ!!(そんなことできるだろうか、と突っ込みたい)しかも、昔の二人の行状を紙に書いて脅すという卑劣さ。

彼は若い見かけだけ(37歳なのに今も20過ぎに見える!)で、何を学んだんだろうか。

ほかに、シビルの弟のジェイムズにも命を狙われたり(彼は狩りで誤っって殺される)、アランも自殺したらしい。

阿片に溺れてしまうし、、後半はどん詰まりだ。
そして、肖像画の手に血糊がついてたり醜悪過ぎるため、彼は命を絶つことを選ぶ。

最後には醜悪でシワのある彼のそばに、さっきあったばかりの20過ぎの美しいドリアンの肖像画があるのだった。

これをフレディマーキュリーは読んだという。作者オスカーワイルドは同性愛で有名だったし、同性愛の罪で投獄されている。イギリスの貴族階級の話もわかり興味深い。

ちなみにメリーポピンズリターンズに出演のバルーンレディ(アンジェラランズベリー)は、イングリッドバーグマン主演の「ガス灯」1945年の「ドリアングレイの肖像」のシビルとして出演。
今まで三回も映画化されていて、1909年にはコリンファースも出演していて機会があれば観たいものだ。