続けよう!サニらいと、の楽日記

サニらいとの楽日記

「2022年 これから10年、活躍できる人の条件 」 を読んだ



おととい、近所の古本屋でたまたま見つけました。
神田昌典さんの本はけっこう有名ですが、著書の中でも「非常識な成功法則」(フォレスト出版)がダントツで今でも売れているようです。

さて、こちらはPHPビジネス新書からの出版です。
2012年初版ですが、今後10年間を予想されている本で、もはや古いかな?と思いつつ買ってみました。

神田さんは「時代は70年周期で変わってくる」と述べています。
ひとによっては「80年周期説」を出している方もいますね。

彼の説では1877年から70年周期で時代が変わります。
しかも、15年づつ志、能、広、商
(創造者の時代、実務者、管理者、放浪者)と、立役者が変わります。
ちなみに2000~2015年は商の時代で新人類の孫正義折口雅博熊谷正寿、三木谷浩文さんが代表者。
2015~2030年は志の時代で団塊ジュニア堀江貴文(1972)、藤田晋(1973)が代表者。
2030~2045年は能の時代で生まれ年1993年前後の新人類ジュニアが主役になる予定。

この本の冒頭あたりで
もし息子が「大手銀行に勤めます」と言い出したら「ばかなことをいうな。フリーターになれ!」と言わなければならないかもしれない。
と、言っています。2012年にです。

そして、神田さんは2004年には4000件の中小企業を擁する経営者クラブを経営していましたが、「もしかしたら、時代のフェーズが
変わって戦犯になるかも。」と考えこちらを解散させます。
そうすると、拝金主義だった人や露骨なM&Aは嫌われ、ライブドア事件村上ファンド事件が起こるのです。神田さんはどうやら難を逃れたようです。

また、第四章では、最近では商品サイクルが3か月くらいもっていたものが、1か月くらいになっている、と言っています。
これはその商品や形態はもはや時代に即してないのです。

そして、会社は昔(1960~1970)、50年はもつ、と言われていましたが、現在では10年ももたないといっています。
初動期には、ひとりでもよいでしょうが
あっという間に成長期、そしてすぐに成熟期を迎えてしまうのです。
そうするとノウハウを教える前に会社の寿命が尽きてしまうのです。ブレーンとオペレーターしかいない。。

そんなばかな、と2020年現在、思う人はいまでは少ないでしょう。
なぜなら、仕事は2極化していて、完全に経営者と派遣やバイトみたいな会社って増えていると思いませんか。
そして、派遣やバイトやパートはすぐに会社の需要がなくなると契約が
切れてしまうのですから、世の中で新しい仕事を作らないと駄目なことは確かでしょう。

日本はバブル弾けて30年、失われた20年30年と言われてきましたが、本当にそうだと思います。
ここ30年で物価や賃金や日経平均GDPが上がらない国は日本をおいてないのでしょう。

事実、他のアジア諸国は軒並みGDP
増えてきたり、特に中国も目覚ましい発展をとげています。
中国は2010年には1965~1975年生まれの第二次ベビーブーマーが最も消費してくれる35~45歳に相当していました。
2020年には彼らが45~55歳になる。だから、「富める者は早く富めるように」と中国は経済成長を
強く望んでいたのですね。

日本は2010年には日本のベビーブーマージュニアは1971~1974年生まれとして、ちょうど30歳から40歳の
間が経済成長の望みでした。2020年には彼らが景気けん引役でしょう。そして、第三次ベビーブームも起きる可能性もあったわけです。
しかし、1991年ころバブルが崩壊、1971年~1974年生まれが第氷河期時代で、新卒就職からあぶれてしまいました。
今彼らは40歳~50歳、すでにベビーブームはまさにバブルの夢となったのです。
日本も将来を読めるような政策をするべきだったのでしょう。

私たちは
こんな会社に期待できない時代、どう生きればよいでしょう。
しかも、時代はコロナ禍です。
2020年ごろ大規模な変化がある、という神田さんの予想は当たっていますね。地震か、インフルエンザみたいな病気かわからないけど、と言っていましたが。

でも、コロナのおかげで学校制度や学校のインフラを整えデジタル授業にする(大学や私立の学校が主ですが)、会社もZoomでテレワークをする、みんながネットやAmazonで注文する、外食は避けるからウーバーや出前館でご飯を頼む、電車通勤が減る、映画館はソーシャルディスタンスで観る、家キャンプをする、マスク生活を送る、、などこんなに生活が変わったのです。

学校も会社ももう、変わっていいのでしょう。4月の大学生の新卒採用もやめて通年募集する。4月の大学入學もやめて、小学校中学校も安いPCやタブレットをみんなが持つようになって、授業を自由に受けられるようにする。
また、コロナではロックダウンなどで自国を出られないため、世界中で他国の授業を受けられたり、相互授業をできるようにしたら面白いかもしれません。


この本はそんな未来を具体的に描いてはいませんが、そんな「激動の時代」を予測して次の時代を読み、生き抜くための方法が載っています。

今でも十分に面白く、役にたつ本だと思いました。